サジェスト削除を業者に依頼したときの費用は、月額の固定料金なら1キーワードあたり月数万円台、成果報酬型なら「候補が表示されなくなった日数×日額」で加算していく形が一般的です。ただし同じ「サジェスト対策」でも、業者によって作業範囲も課金の起点もまったく違います。
この記事では、サジェスト削除業者の費用がどういう仕組みで決まるのか、見積書のどこを見れば比較できるのか、そして依頼する前に自分で確認しておくべきことを、専門用語を使わずに整理します。
サジェスト削除の業者費用は「課金方式」で大きく変わる
まず押さえておきたいのは、料金の絶対額より先に課金方式を見る、ということです。方式が違えば、同じ金額でも意味がまったく変わります。
月額固定型:結果に関係なく毎月かかる
対策キーワード1件につき月いくら、という契約です。相場としては月額数万円から、対象が多い場合は十数万円以上になることもあります。特徴は、候補が消えても消えなくても同じ金額が発生する点です。
「作業に人手がかかるから固定でもらう」という考え方自体はおかしくありません。ただし依頼側から見ると、成果が出ないまま費用だけ積み上がるリスクを負うことになります。最低契約期間が6か月・12か月と長めに設定されているケースもあるので、契約期間と解約条件は必ず確認してください。
成果報酬型:表示されなくなった期間だけ課金
対象のサジェスト(検索窓に文字を入れたときに出てくる検索候補のこと)が表示されなくなった日数に応じて課金する方式です。日額いくら×日数、という計算になります。成果が出ていない期間は費用が発生しないため、依頼側のリスクは小さくなります。
ただし成果報酬型でも、「何をもって成果とするか」の定義は業者ごとに違います。どの検索エンジンの、どの端末で、どの状態を確認して成果と判定するのか。ここが曖昧なまま契約すると、後で認識のズレが出ます。判定方法とその報告書のサンプルは、契約前に見せてもらうのが安全です。
初期費用・調査費用が別建てのことがある
月額や成果報酬とは別に、初期費用や現状調査費として数万円が請求される契約もあります。これ自体は珍しくありませんが、「初期費用を払ったが、その後は何も進まなかった」という事態を避けるため、初期費用でどこまでやってもらえるのか(調査だけか、申告作業まで含むのか)を書面で確認しておきましょう。
見積金額に差が出る3つの要素
複数社から見積もりを取ると、金額がまるで違って戸惑うことがあります。差の理由はだいたい次の3つに集約されます。
対象キーワードの数え方
「〇〇工業 ブラック」「〇〇工業 evil」のように、社名に付く語が複数ある場合、それを1件と数えるか2件と数えるかで総額が倍違います。また、社名の表記ゆれ(漢字・ひらがな・アルファベット)をそれぞれ別カウントにする業者もいます。見積書の「1キーワード」の定義を必ず聞いてください。
対応する検索エンジンの数
Google・Yahoo!・Bingで、候補の出方も申告の窓口も違います。1エンジンだけ対応する見積もりと、3エンジン対応の見積もりを並べて「安い方」を選んでしまうと、あとで「Yahoo!は範囲外です」と言われることになります。対象エンジンが明記されているかを確認しましょう。
作業の中身(申告か、それ以外か)
正攻法は、検索エンジンが用意しているフィードバック窓口や削除フォームに対して、根拠を添えて申告することです。一方で、検索候補の並びを人工的に動かすことをうたう手法もあります。後者は各検索エンジンの利用規約に照らして問題になり得ますし、仮に一時的に動いても元に戻ることが多く、費用対効果としても勧められません。
見積もりの段階で「具体的に何をするのか」を説明してもらい、答えが曖昧な場合は他社と比べる判断材料にしてください。
業者に頼む前に、自分でできること
費用をかける前に、無料でできることが3つあります。ここをやってから相談すると、見積もりの精度も上がり、余計なキーワードに費用を払わずに済みます。
1. 現状を「証拠」として記録する
Google・Yahoo!・Bingの検索窓に社名を入力し、出てきた候補をスクリーンショットで残します。撮影日時が分かるように、画面全体(時計が入る形)で撮っておくと後で役に立ちます。パソコンとスマートフォンの両方で撮ってください。表示は環境によって変わるため、複数の記録があるほど状況を正確に説明できます。
2. 候補の「元ネタ」を探す
その語で実際に検索してみて、上位に出てくるページを確認します。特定の掲示板や口コミ投稿が原因になっていることがあり、その投稿自体への対応(サイト運営者への削除依頼など)のほうが根本的な解決になる場合があります。原因が分かっていれば、業者に頼む範囲も絞り込めます。
3. 検索エンジンの窓口に自分で申告する
Googleには検索候補に対する報告のしくみがあり、Yahoo!やBingにも問い合わせ窓口があります。費用はかかりません。手順は下の記事にまとめてあるので、まずは自分で一度出してみてから、それでも動かない場合に外部に相談する、という順番が現実的です。
関連記事:Googleサジェストの削除申請の手順|申し立てが通る条件と通らないときの次の一手
Yahoo!サジェストの削除依頼はどこに出す?Bingの窓口と依頼文の書き方
依頼前に確認すべき7つのこと
問い合わせや打ち合わせの場で、次の7点を聞いてください。メモを取りながら、答えが濁った項目に印をつけておくと比較が楽になります。
①〜③ 契約とお金の条件
- ① 課金方式と、課金が始まる起点。契約日からか、作業開始日からか、成果確認日からか。
- ② 最低契約期間と中途解約の条件。途中でやめたいときに違約金が発生するかどうか。
- ③ 初期費用・調査費の有無と、その範囲。返金される条件があるか。
④〜⑦ 作業の中身と報告
- ④ 対象となる検索エンジンとキーワードの明細。表記ゆれや複合語をどう数えるか。
- ⑤ 具体的な作業内容。「独自技術」「ノウハウ」としか答えない場合は、その理由を掘り下げて聞く。
- ⑥ 報告の頻度と形式。月次か週次か、スクリーンショット付きか、どの端末・地域で確認した結果か。
- ⑦ 再発したときの扱い。いったん消えた候補が再び出た場合、追加費用なしで対応するのか。
特に⑦は見落としがちです。サジェストは検索する人の行動の積み重ねで作られるため、一度消えても同じ検索が繰り返されれば再び出ることがあります。サジェストの削除方法4つ|自分でできる対処と業者に頼む前の確認点も併せて確認しておくと、契約時の判断がしやすくなります。
こういう説明をする業者は慎重に
提案内容そのものより、「どう説明するか」に業者の姿勢が出ます。次のような話し方が出てきたら、いったん持ち帰って冷静に検討してください。
- 結果を断言する。検索エンジン側の判断で決まる領域である以上、外部の事業者が結果を確約できる性質のものではありません。
- 今日中に契約すれば安くする、と急かす。
- 作業内容をいっさい開示せず、書面にも残さない。
- 逆SEO(ネガティブなページの順位を下げること)とサジェスト対策を混同して説明する。両者は別物です。
- 解約条件を口頭でしか説明しない。
なお、成果報酬型で対応している事業者を探す場合、当サイトの運営元でもサジェスト汚染対策の相談を受け付けています(株式会社アクセス・リンクのサジェスト対策)。相談先の選択肢のひとつとして、他社の見積もりと並べて比べてみてください。
業者以外の選択肢とその費用感
サジェストの問題は、必ずしも対策業者に頼むのが唯一の解決策ではありません。状況によっては別の手段のほうが適しています。
弁護士に相談する
候補の語が事実に反していて、明確に信用を毀損している場合や、元になっている投稿の書き手を特定したい場合は、弁護士への相談が向いています。費用は法律相談料(30分あたり数千円〜、初回無料の事務所もあります)から始まり、実際に手続きを進める場合は着手金・報酬金が別途かかります。
監視ツールで自社対応する
「今すぐ深刻な被害が出ているわけではないが、状況を把握しておきたい」という段階なら、監視ツールで検索候補の変化を記録しておく方法があります。月額の負担は対策業者より小さく、変化に気づいた時点で初めて対応を検討できます。
手動でも監視はできます。やり方はサジェストの監視方法|手動・スプレッドシート・ツールの3通りを比較にまとめてあります。担当者の作業時間を時給換算したときに、ツール代とどちらが安いかで判断するとよいでしょう。
自社発信を増やす
直接的な削除ではありませんが、公式サイトの会社概要や採用情報、事例紹介を充実させることで、社名で検索した人が最初に目にする情報を整えることはできます。費用はほぼ自社の工数だけで、他の対応と並行して進められます。
よくある質問
Q. 一番安く済ませる方法はどれですか?
まず自分で検索エンジンの窓口に申告することです。ここは無料で試せます。それで動かない場合に、候補の内容・件数・急ぎ度合いに応じて、成果報酬型の業者か弁護士かを検討する、という順番が費用面では合理的です。
Q. 見積もりは何社取るべきですか?
3社程度が目安です。1社だけだと相場感がつかめず、5社以上になると比較の手間のほうが大きくなります。比較する際は総額ではなく、「対象エンジン数」「キーワードの数え方」「課金の起点」を揃えたうえで並べてください。
Q. 契約したのに何も変わりません。どうすれば?
まず契約書を読み返し、報告義務と解約条件を確認してください。そのうえで、これまでの作業内容の報告を書面で求めます。契約内容と実際の対応が食い違っている場合は、消費生活センターや弁護士など第三者に相談する選択肢もあります。
まとめ:金額より先に「条件」を揃えて比べる
サジェスト削除の業者費用は、月額固定型か成果報酬型か、対象エンジンは何か、キーワードをどう数えるかで大きく変わります。数字だけを並べても比較にならないので、条件を揃えたうえで見比べてください。
- 課金方式(月額固定/成果報酬)と課金の起点を確認する
- 対象の検索エンジンとキーワードの数え方を明細で出してもらう
- 最低契約期間・解約条件・再発時の扱いを書面で残す
- 依頼前に、無料でできる記録と申告を自分でやっておく
- 結果を断言する説明には慎重に対応する
そして、費用の話に入る前に「今どんな候補が出ているのか」を正確に把握しておくことが何より大切です。ここが曖昧なまま相談すると、必要のないキーワードにまで費用を払うことになりかねません。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、法的助言ではありません。個別の事案については弁護士にご相談ください。
毎日”自動チェック”
クレジットカード不要・登録1分。まずは無料プランで、
自社名にどんな候補が出ているか確かめてみませんか?
