不祥事・商品回収のときの対応|検索結果に何を出すか、お詫び文の置き場所と更新の手順

不祥事対応で検索結果を守る盾と検索窓のイラスト

不祥事や商品回収が起きたとき、検索結果に何を出すかは、会社が自分で決められる数少ない対応のひとつです。結論から言うと、お詫びと経過を伝える公式発表ページを1つ作り、検索から除外せず、更新日を付けて最後まで更新するのが基本です。この記事では、その置き場所と更新の手順を順に説明します。

なお、店舗のSNS炎上のように「書き込みが広がった直後の動き」はSNS炎上の初動48時間で扱っています。ここでは、会社自身が当事者となる事故・不祥事・回収に絞って解説します。

目次

不祥事への対応で、検索結果はどう変わるのか

検索結果の一覧で公式発表が上位に表示されるイメージ

取引先・顧客・求職者は、まず社名で検索する

事故や回収のニュースが出ると、取引先、お客様、応募を考えている人は、まず社名を検索します。このとき上位に並ぶのは、ニュース記事、まとめ記事、SNSの投稿など、会社以外が書いた情報であることが少なくありません。会社の公式な説明が検索結果になければ、読む人は第三者の断片的な情報だけで判断することになります。

取引先が検索で何を見ているかは、取引先が見ている5つの場所にまとめています。不祥事の際は、その5つの場所のすべてで同じ事実が確認できる状態にしておくことが目標です。

検索候補にも言葉が出ることがある

検索候補(サジェスト)とは、検索窓に文字を入れたときに表示される候補のことです。不祥事の直後は、社名の後ろに「回収」「謝罪」「問題」などの語が並ぶことがあります。これは多くの人がその語で検索した結果であり、事実の判定ではありません。候補が出る理由は会社名で変な候補が出たときで解説しています。候補そのものを消すより先に、検索した人が求める答えを公式ページで用意するのが、最も確実な対応です。

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公式発表ページに入れる5つの項目

公式発表ページに入れる項目のチェックリスト

お詫びページは、長い文章である必要はありません。読む人が知りたい順に、次の5つを書きます。

  • 何が起きたか:対象の商品名・型番・製造期間・販売期間・販売場所を具体的に。
  • どんな影響があるか:健康被害や事故の有無など、確認できている範囲だけを書く。
  • お客様にしてほしいこと:使用の中止、返品や交換の方法、受付期間。
  • 会社が取っている対応:原因の調査、再発防止、関係機関への報告の状況。
  • 問い合わせ先:電話番号、受付時間、メールフォーム。

ここで大切なのは、確認できていないことを断定しないことです。原因が調査中なら「調査中」と書き、わかった時点で追記します。推測で原因を書くと、後で訂正が必要になり、かえって信頼を損ないます。

社内で事前に決めておくこと

誰が文面を確認し、誰が公開するかを先に決めておきます。社内の対応ルールは社内の対応ルール5つに例があり、不祥事のときにもそのまま使えます。

お詫び文の置き場所|検索から除外しない設計

お知らせバナーと独立した発表ページの設計イメージ

トップページのお知らせと、独立した発表ページの両方に置く

おすすめは、トップページの目立つ位置にお知らせを出し、そこから独立したURLを持つ発表ページへ誘導する形です。独立したURLがあれば、ほかのサイトやSNSからリンクしてもらいやすく、検索にも表示されやすくなります。トップページのバナーだけだと、期間が過ぎて外したときに情報が消えてしまいます。

noindexやrobots.txtで隠さない

「目立たせたくない」という気持ちから、発表ページにnoindex(検索結果に載せない指定)を付けたり、robots.txt(検索ロボットの巡回を制限するファイル)でブロックしたりするのは避けてください。公式ページが検索に出なければ、第三者の記事だけが上位を占めることになります。社名で検索したときに自社サイトが上位に出ない場合の見直しは、社名検索で1位に出ないときが参考になります。

また、会社概要や運営者情報が整っていると、「実在する会社が責任を持って説明している」と読む人に伝わります。整え方は会社概要・運営者情報の見せ方をご覧ください。

更新日と経過報告|公開後に何度更新するか

更新日と経過報告を示すカレンダーと時計

発表ページは、公開して終わりではありません。最初の発表で完結させず、経過を追記する前提で作ります。

ページの冒頭に「公開日」と「最終更新日」を置く

日付がないと、読む人はその情報が今も有効なのか判断できません。冒頭に公開日と最終更新日を書き、更新のたびに日付を直します。

経過報告は新しい順に積み上げる

追記は、新しい情報を上に、古い発表は下に残す形が読みやすくなります。たとえば「原因の調査結果」「回収状況」「再発防止策」と、段階ごとに見出しを分けます。古い内容を黙って書き換えず、変更したときは変更した旨を記録しておくと、後から経緯を説明できます。

プレスリリースやお知らせで発信する場合の考え方はプレスリリースと自社発信も参考にしてください。

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届出や報告が必要な場合|公式情報で確認すること

届出や報告を行う行政機関と書類のイメージ

事故や回収の内容によっては、お詫びページとは別に、行政への届出や報告が法律で定められています。ここでは代表的な二つを、公式ページで確認できた範囲でご紹介します。実際に必要かどうかは、対象の商品や事案によって異なるため、必ず所管の窓口や専門家に確認してください。

食品の自主回収(リコール)の届出

食品等事業者が自主回収を行う場合、令和3年6月1日から、食品衛生法および食品表示法に基づき、リコール情報を行政に届け出ることが義務づけられています(アレルゲンや消費期限など、安全性に関わる表示の欠落や誤りも対象に含まれます)。届出された情報は、厚生労働省の「食品衛生申請等システム」で確認できる仕組みです。届出事項に変更があったときや、回収が終了したときも届出が必要とされています。詳しくは兵庫県の解説ページや、管轄の保健所でご確認ください。

消費生活用製品の重大製品事故の報告

消費生活用製品の製造事業者または輸入事業者は、重大製品事故が生じたことを知ったときから10日以内に、内閣総理大臣へ報告しなければならないとされています(消費生活用製品安全法)。重大製品事故とは、死亡、重傷、一酸化炭素中毒、火災などの製品事故を指します。出典は経済産業省の製品事故の報告・リコール情報です。

これらの届出が行政側で公表される場合、検索結果にも行政のページが現れます。自社の発表ページと内容がずれないよう、日付・対象範囲・問い合わせ先をそろえておきましょう。最新の情報は公式ページで確認してください。

お詫び文の書き方|やってはいけない3つのこと

お詫び文の便せんと封筒のイメージ
  • 言い訳から始める:最初の1文は、事実とお詫びにします。
  • 責任を個人に押し付ける:担当者の名前を出さず、会社の体制として説明します。
  • 削除・非表示を前提にする:ニュースや投稿に対して「消してもらう」ことを軸にせず、自社の説明を整えることを優先します。

お詫びの言葉は短く、事実と対応を具体的に書くほうが、読む人に伝わります。また、SNSの公式アカウントでは、発表ページのURLを固定表示し、同じ内容を繰り返し案内します。口コミサイトに書き込みが増えた場合の考え方は口コミは放置か反論かで整理しています。

終了告知と、ページを消さない理由

終了告知後も記録を残すアーカイブ箱のイメージ

回収が完了したら、終了告知を発表ページの冒頭に追記します。「○月○日をもって回収を終了しました」「受付窓口は引き続き設置します」など、お客様が次に何をすればよいかが分かる形にします。

終了後も、ページは削除せず残してください。数か月後に検索した人が、会社が最後まで対応したことを確認できるからです。ページを下げたい場合でも、削除ではなく「終了済み」の表示とともに公開を続けるほうが、検索結果での信頼につながります。社名変更や体制の変更を伴う場合は、社名変更のお知らせと検索対策の考え方が応用できます。

不祥事のあと、検索結果と検索候補を点検する手順

複数の検索エンジンで検索候補を確認するイメージ

発表ページを出したら、検索結果と検索候補が実際にどう見えているかを確認します。次の順で進めると、短時間で点検できます。

  • シークレットウィンドウで、社名・社名+商品名・社名+回収を検索し、上位に公式発表ページが出ているかを見る。
  • 検索候補に出る語を、Google・Bing・Yahoo!の3つで記録する。手順はサジェストを自分で調べる方法に詳しく書いています。
  • 1週間ごとに同じ検索を繰り返し、増減を記録する。継続的な見守り方はサジェストの監視方法3通りを参考に。

自分で毎回確認するのが負担な場合は、検索候補を毎日自動で記録するAccessSuggestを使う方法もあります。もし候補の語が長く残り、対処に迷う場合は、運営元のサジェスト汚染対策サービス(サジェスト汚染対策サービス)という相談先の選択肢もあります。成果報酬型のプランがありますので、まずは状況を伝えてみてください。

なお、検索候補の語が反映されたり消えたりするまでの期間は一定ではありません。目安はサジェストの反映・消えるまでの期間をご覧ください。

よくある質問

よくある質問を表す吹き出しと電球

お詫びページは、どのくらいの期間公開しておくべきですか?

決まった期間はありません。回収や対応が終わったあとも、終了告知を載せたうえで残しておくのが望ましい対応です。法令上の保存や公表の扱いは、事案によって異なるため、専門家や所管の窓口に確認してください。

社名の検索候補に「回収」と出ました。消せますか?

検索候補は、検索した人の行動をもとに表示されるため、会社が直接コントロールすることは基本的にできません。まず公式ページで答えを用意し、状況を見ながら対処を検討してください。

SNSで広まった投稿には、どう対応すればよいですか?

個別の投稿への反論は、状況を悪化させることがあります。公式の発表ページを固定し、同じ説明を繰り返し案内するほうが安全です。証拠の残し方などは社内ルール(社内の対応ルール5つ)に沿って進めてください。

まとめ

まとめを表す盾とチェックマーク

不祥事や商品回収のときに検索結果へ出すべきものは、会社自身が書いた、事実・対応・問い合わせ先がそろった公式発表ページです。独立したURLで公開し、検索から除外せず、更新日を付けて経過を追記し、終了後も残す。この流れを事前に決めておけば、いざというときも落ち着いて動けます。公開後は、検索結果と検索候補を定期的に点検してください。

本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、法的助言ではありません。個別の事案については弁護士にご相談ください。

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この記事を書いた人

三田 健司のアバター 三田 健司 株式会社アクセス・リンク 代表取締役 / 認定SEOコンサルタント

(社)全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。株式会社アクセス・リンク代表。10年以上にわたりSEOコンサルティングとホームページ制作に携わり、40業種・100サイト以上の改善に立ち会ってきました。

この仕事をしていると「検索結果に何が出ているか」で問い合わせの数がはっきり変わる場面に何度も出会います。なかでもサジェスト(検索候補)は、本人がいちばん見ていない場所です。取引先や求職者から指摘されて初めて気づく、という相談が実際に少なくありません。

指摘される前に自分で気づける仕組みがほしい。そこから AccessSuggest を作りました。このブログでは、サジェスト汚染や風評被害について「まず自分でできること」を、専門用語を避けて書いていきます。

株式会社アクセス・リンク 公式サイト
(社)全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント

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