風評被害対策会社の選び方|依頼できる業務と、頼む前に確認する5つのこと

風評被害対策会社を選ぶときの確認を表す、盾と虫眼鏡のイラスト

風評被害対策会社は、口コミや記事、検索結果の見え方に関わる業務を扱う会社の総称です。ただし「削除」を請け負えるかどうかは会社によって大きく違い、弁護士でない会社が他人の代理として削除を請求すると、法律に触れるおそれがあります。頼む前に確認したいのは、業務範囲・契約形態・料金・弁護士との連携体制・営業トークの5点です。

この記事では、風評被害対策会社に依頼できる業務と頼めない業務を整理し、契約前に確認する5つのことを順に解説します。サジェスト(検索窓に出る候補)の削除業者に絞った費用の話はサジェスト削除業者の費用相場|依頼する前に確認したい7つのことで扱っているので、ここでは口コミ・記事の削除を含む会社全般の選び方に絞ります。

目次

風評被害対策会社とは|口コミ・記事・検索結果に関わる業務の全体像

「風評被害対策会社」に決まった定義はない

風評被害対策会社という言葉に、法律上の定義や資格はありません。名乗るのは自由で、実際にはIT企業、広告・SEO会社、探偵・調査会社、監視ツールの運営会社、弁護士事務所と提携する会社など、さまざまな成り立ちの会社がこの名前で営業しています。そのため、社名や広告の見出しだけでは「何ができる会社か」が分かりません。

風評被害そのものの意味を押さえる

風評被害とは、事実と異なる噂や誇張された情報、悪意ある書き込みなどが広がり、会社や店が信用面の損害を受けることです。ネット上では、口コミサイト・掲示板・SNS・まとめ記事のほか、検索候補(サジェスト)や関連キーワードの形でも現れます。どの場所に出ているかで、取れる手段も相談先も変わります。

自社の状況を整理する入口としては、中小企業のネット風評被害対策|最初にやる5つのことが役に立ちます。業者を探す前に、何がどこに出ているのかを自分で把握しておくと、見積もりの比較もしやすくなります。

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風評被害対策会社に依頼できる業務の種類

会社ごとの得意分野は、大きく次の3つに分かれます。自社の困りごとがどれに当たるかを先に決めておくと、依頼先を絞り込めます。

監視・分析:何がどこに出ているかを見張る

検索結果や検索候補、SNS、口コミサイトを定期的に確認し、変化があれば知らせる業務です。見つけることが目的で、削除や変更までは含みません。仕組みは自社でも作れるため、手動で行う場合の流れをサジェストの監視方法|手動・スプレッドシート・ツールの3通りを比較にまとめています。

通報・削除依頼の支援:窓口へ依頼する作業の補助

掲載元の運営者やサーバー会社への連絡先の調査、サイトの通報フォームへの入力の補助などです。ここで重要なのは、「本人(会社自身)の依頼を補助する作業」なのか、「会社に代わって相手と交渉・請求する作業」なのかという違いで、後者は次の章で説明する非弁行為の問題が出てきます。

情報発信・コンテンツ制作:自社の情報で検索結果を整える

会社概要の整備、プレスリリース、自社ブログ、FAQページの制作など、正しい情報を増やす業務です。掲載を直接消すものではありませんが、長期的には検索結果の見え方を落ち着かせる手段になります。後ろ向きな記事の順位だけを狙う手法についてはネガティブな記事の順位を下げるには?逆SEOの効果と、その前にやるべきことで、限界を含めて解説しています。

弁護士でない業者が「削除請求の代理」をすると非弁行為になり得る

弁護士でない業者が削除請求を代理する場合の注意点を表す、天秤と警告マークのイラスト

弁護士法72条が定めていること

弁護士法第72条は、弁護士または弁護士法人でない者が、報酬を得る目的で、訴訟事件・非訟事件・行政庁への不服申立事件その他一般の法律事件について、鑑定、代理、仲裁、和解その他の法律事務を取り扱ったり、それを周旋(あっせん)したりすることを業として行ってはならない、と定めています(e-Gov法令検索で確認できる条文の要旨)。この規定に反する行為は、一般に「非弁行為」と呼ばれます。

削除請求のどこが「法律事務」に当たり得るのか

たとえば、投稿の削除を求めて、運営者に法的な主張を伝えて交渉する、損害賠償や開示を前提にやり取りする、といった行為は、個別の事案によっては「代理」や「法律事務」に当たると判断されるおそれがあります。一方で、会社自身が行う通報フォームへの入力を、画面の使い方の面から手伝うだけの場合など、境界線は事案ごとの判断になります。どこまでが適法かは、契約内容と実際の作業内容によって変わるため、一律に「この業務なら安全」とは言えません。

契約前にできる確認の仕方

「削除の請求は御社が代理で行うのか、弁護士が行うのか」「弁護士が関与するなら、どの弁護士事務所で、契約はどの当事者と結ぶのか」を、書面かメールで質問してください。曖昧な返事や、弁護士名を出さない説明は、慎重に見極める材料になります。法的な請求が必要な局面かどうかの判断は、サジェストの削除は弁護士に相談すべき?依頼を検討する4つのケースと相談前の準備も参考にしてください。

依頼前に確認する5つのこと

依頼前に確認する項目を表す、チェックリストと虫眼鏡のイラスト

確認1・2:業務範囲と、弁護士との関係

1つ目は「何を・どこまでやる会社か」です。監視だけなのか、通報の補助までなのか、コンテンツ制作までなのかを、見積書の項目で確認します。2つ目は、前章で述べた弁護士との関係です。法的な請求が必要になった場合に、誰が対応し、費用は誰にいくら(別途)かかるのかを、契約前に聞いておきましょう。

確認3・4:料金体系と、契約期間・解約条件

3つ目は料金体系で、初期費用・月額費用・成果報酬のどれがいつ発生するかを確認します。成果報酬の場合は「何をもって成果とするか」が肝心で、成果の定義が曖昧なまま契約すると、期待していた結果と請求が食い違うことがあります。4つ目は契約期間と解約条件です。最低契約期間、中途解約の可否、解約時の費用を、必ず書面で確認してください。

確認5:報告の中身と、実績・連絡先の開示

5つ目は、報告の中身です。作業した日付、対象のURLや検索語、結果が分かる形での報告があるかどうかを聞きます。あわせて、会社の所在地・代表者名・連絡先がきちんと開示されているかも確認します。サイトを見ても運営者情報が分からない会社は、トラブルになったときの連絡先が見えにくいので、注意が必要です。

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契約形態の違い|月額・成果報酬・スポットで何が変わるか

同じ「風評被害対策」でも、契約の形で向き不向きが分かれます。次の整理は、あくまで一般的な傾向です。

月額型は「継続して見張る」のに向く

監視や情報発信のように、続けること自体に意味がある業務は、月額の契約になるのが一般的です。毎月何をしてもらえるのか(報告書の有無、対応する範囲)が明確なら、費用の見通しを立てやすくなります。

成果報酬型・スポット型は「ゴールが明確な作業」に向く

特定の1件の対応など、ゴールがはっきりしている作業は、成果報酬型や1回限りの契約が向くことがあります。ただし成果報酬型は、成功の条件が細かく書かれていることが前提です。どちらの形でも、何かが「保証される」かのような説明は、その根拠を必ず聞いてください。

「削除します」という営業への向き合い方

「削除します」という営業への向き合い方を表す、吹き出しと電話と警告マークのイラスト

営業の電話やメールで注意したい表現

書き込みが見つかると、ほどなく「削除できます」「確実に対応します」といった連絡が届くことがあります。しかし、削除するかどうかは掲載元や運営会社、場合によっては裁判所などの判断で決まるもので、第三者の業者が結果を約束できるものではありません。削除を保証するような説明や、成功率・実績を数字だけで強調する説明は、鵜呑みにしないのが基本です。

その場で契約せず、持ち帰って比べる

「今日中に契約すれば割引」といった急かす説明にも、乗らないほうが無難です。最低でも2〜3社から書面で説明を受け、業務範囲・弁護士との関係・料金・解約条件を同じ項目で見比べてください。社内で決めるべきことは、会社への誹謗中傷の対応|社内でまず決めておくべき5つのルールにまとめています。

依頼する前に、自社でできることを先にやる

自分でできる検索結果の確認と監視を表す、グラフと虫眼鏡のイラスト

自分で確認できる範囲を押さえる

業者に頼む前に、検索結果の1〜3ページ目、検索候補、口コミサイト、SNSを自分で見て、何が出ているかをスクリーンショットと日付つきで記録します。この情報があるだけで、見積もりの精度も、弁護士へ相談するときの準備も大きく変わります。掲示板への依頼の流れは5ch・爆サイの書き込みを削除依頼する流れ|依頼前に確認することと自分でできる範囲、まとめ記事はまとめサイト・アフィリエイト記事の削除依頼|連絡先は運営者・サーバー会社・広告主の3つで解説しています。

サジェストの確認と、相談先のひとつとして

検索候補の確認は毎日の手作業では続きにくいため、ツールで自動化するのも選択肢です。運営元のサジェスト汚染対策サービス(アクセスリンクのサジェスト対策)は、成果報酬型のプランもある相談先のひとつです。ほかの会社と同じ観点で、業務範囲と契約条件を比べて選んでください。

よくある質問

風評被害対策会社に頼めば、書き込みは必ず消えますか?

いいえ。削除するかどうかは、掲載元の運営者や裁判所などの判断で決まります。「必ず消える」「100%対応」といった説明をする会社は、その根拠を確認してください。

弁護士と風評被害対策会社の、どちらに先に相談すべきですか?

投稿が名誉毀損や信用毀損に当たるかどうかの判断や、削除・開示の請求といった法的な手続が必要になりそうなときは、弁護士への相談が先になります。監視や情報発信など法的な請求を伴わない業務は、対策会社の領域です。判断に迷う場合は、まず事案を整理して弁護士に相談すると、必要な業務の線引きがしやすくなります。

見積もりは何社から取るのがよいですか?

法的な決まりはありませんが、少なくとも2〜3社から、同じ項目(業務範囲・弁護士との関係・料金・解約条件)で書面をもらって比べると、条件の違いが見えやすくなります。

まとめ

風評被害対策会社には、法律上の資格や定義はなく、得意分野も契約の形も会社ごとに異なります。弁護士でない会社が削除請求を代理して行うと非弁行為になり得るため、「誰が請求を行うのか」を最初に確認することが大切です。そのうえで、業務範囲・弁護士との関係・料金体系・解約条件・報告の中身の5点を、書面で見比べて選んでください。まずは自社で、何がどこに出ているのかを記録するところから始めましょう。

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本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、法的助言ではありません。個別の事案については弁護士にご相談ください。

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この記事を書いた人

三田 健司のアバター 三田 健司 株式会社アクセス・リンク 代表取締役 / 認定SEOコンサルタント

(社)全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。株式会社アクセス・リンク代表。10年以上にわたりSEOコンサルティングとホームページ制作に携わり、40業種・100サイト以上の改善に立ち会ってきました。

この仕事をしていると「検索結果に何が出ているか」で問い合わせの数がはっきり変わる場面に何度も出会います。なかでもサジェスト(検索候補)は、本人がいちばん見ていない場所です。取引先や求職者から指摘されて初めて気づく、という相談が実際に少なくありません。

指摘される前に自分で気づける仕組みがほしい。そこから AccessSuggest を作りました。このブログでは、サジェスト汚染や風評被害について「まず自分でできること」を、専門用語を避けて書いていきます。

株式会社アクセス・リンク 公式サイト
(社)全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント

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