Googleマップの口コミを削除依頼する手順|低評価が消えないときの動き方

Googleマップに書かれた口コミは、Googleのポリシーに違反している場合に限り、削除を依頼できます。逆にいえば「星が低い」「内容に納得がいかない」というだけでは、報告を出しても通りません。この記事では、どの違反条項に当てはめて報告するのか、報告フォームを実際にどう操作するのか、そして却下されたあとに何ができるのかを、順番に説明します。

なお「そもそも反論すべきか、放置すべきか」という方針そのものは口コミサイトの悪い書き込みへの対応|放置と反論、どちらが正解かで整理しています。この記事は「削除依頼を出す」と決めたあとの実務だけを扱います。

目次

Googleマップの口コミ削除は「ポリシー違反」だけが入口

Googleマップの口コミには「クチコミに関するポリシー」というルールが定められています。削除依頼(Googleでは「報告」と呼びます)は、このポリシーのどれかに違反していると申し立てる手続きです。窓口は裁判所でも第三者機関でもなく、Google自身の審査であり、判断もGoogleが行います。

ここを取り違えると、いくら丁寧に「事実と違います」と説明しても審査は通りません。審査担当が見ているのは「あなたにとって不当か」ではなく「ポリシー条項に該当するか」だからです。報告するときは、まず該当しそうな条項を先に決め、その条項の言葉で状況を説明します。

「削除依頼」と「返信」は別の手段

店舗側が使える手段は二つあります。ひとつが今回扱う報告(削除依頼)、もうひとつがオーナー返信です。報告は通るかどうかがGoogle次第で、結果が出るまで時間もかかります。一方でオーナー返信は自分の意思だけで今日中に出せて、しかも他の閲覧者全員に読まれます。実務では「報告を出しつつ、返信も置く」が基本形になります。

消えない前提で動いたほうが早い

投稿が残る可能性は常にあります。報告の結果を待つあいだに評価が下がり続けるのは避けたいので、報告と並行して「他の口コミを増やす」「返信で事実関係を補う」といった、自分でコントロールできる打ち手を進めておきます。ネット上の書き込みへの社内対応をどう決めておくかは会社への誹謗中傷の対応|社内でまず決めておくべき5つのルールにまとめています。

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削除が通りやすい口コミ・通りにくい口コミ

報告を出す前に、その口コミがどの条項に当たるかを見極めます。当てはまらないものを無理に報告しても、審査で落ちるだけでなく、次の報告の説得力も下がります。

ポリシー違反に当たりやすい主な類型

  • スパム・虚偽のコンテンツ:来店していない人の投稿、同一人物による重複投稿、報酬を受け取って書かれた投稿
  • 関係のない内容:その店舗ではなく政治的な主張や社会問題を書いているもの、別の店舗の話
  • 個人情報:従業員の本名・電話番号・自宅住所などが書かれているもの
  • 不適切なコンテンツ:わいせつな表現、露骨な侮蔑、差別的な言葉
  • なりすまし:店舗の関係者や競合が身分を偽って投稿しているもの
  • 利害の対立:競合他社による投稿、元従業員が私怨で書いた投稿

「対応が悪かった」は削除対象にならない

逆に、実際に来店した人が体験にもとづいて「待たされた」「説明が雑だった」と書いた場合、内容が厳しくてもポリシー違反にはなりません。低評価そのものは口コミサービスとして想定された使い方だからです。この場合はオーナー返信で事実を補い、他の来店者に判断材料を渡すのが現実的な対応になります。

判断に迷ったときの分け方

「投稿者が本当に来店したか」「店舗そのものについて書いているか」「特定の個人を名指ししているか」の3つを順に確認すると、条項に当てはまるかどうかがだいたい判断できます。3つとも問題なければ、報告ではなく返信で対応する案件です。

報告する前に必ずやっておく3つの準備

1. スクリーンショットを残す

投稿者名・投稿日・本文・星の数が一画面に入る形で保存します。投稿が削除されたあとに「そんな書き込みはなかった」と言われても困りますし、あとから弁護士に相談する段階になると、この記録が出発点になります。投稿者のプロフィールページ(他店へのレビュー履歴が見えます)も一緒に保存しておくと、競合や連続投稿の判断材料になります。

2. 社内で事実確認をする

投稿日時にその内容の出来事が実際にあったかを、シフト表や予約記録で確認します。「事実無根だと思って報告したが、実は本当にあった」というケースは珍しくありません。ここが曖昧なままだと、オーナー返信を書いたときに矛盾が出ます。

3. 他の場所への波及を見ておく

ひとつの口コミが問題なのか、同じ話がSNSや掲示板にも出ているのかで、打ち手はまったく変わります。取引先や求職者がどこを見ているかは会社の評判はネットでどこまで調べられる?取引先が見ている5つの場所で整理しているので、口コミ以外の場所も一度は見ておいてください。

Googleマップの口コミを報告する具体的な操作手順

報告の入口は2つあります。ひとつはGoogleマップの画面から誰でも出せる報告、もうひとつはGoogleビジネスプロフィール(店舗情報の管理画面)から店舗オーナーとして出す報告です。オーナー確認が済んでいるなら、後者のほうが状況を伝えやすくなります。

Googleマップから報告する(スマホ・PC共通)

  1. Googleマップで自店舗を開き、「クチコミ」のタブを表示する
  2. 該当する口コミを探し、右上の「︙」(その他アイコン)をタップまたはクリックする
  3. 「クチコミを報告」を選ぶ
  4. 違反の種類を選ぶ画面が出るので、前の章で決めておいた条項に近いものを1つ選ぶ
  5. 送信する

この形式では自由記述欄が用意されないことがあります。つまり「どの条項に当たるか」の選択がほぼすべてなので、迷ってなんとなく選ぶのではなく、事前に決めておいた条項を選んでください。

ビジネスプロフィールから報告する

  1. オーナー確認済みのGoogleアカウントでログインし、店舗名でGoogle検索する(検索結果に管理メニューが出ます)
  2. 「クチコミを読む」または「クチコミ」を開く
  3. 該当の口コミの「︙」から「不適切なクチコミを報告」を選ぶ
  4. 違反の種類を選択して送信する

複数店舗を運営している場合は、店舗ごとに同じ作業が必要です。同一人物が複数店舗に同じ内容を書いているなら、すべての店舗で報告したうえで、その事実を後述のサポート窓口で伝えると状況が伝わりやすくなります。

条項の選び方でつまずかないために

選択肢の文言は変わることがあります。実務上は「来店していない人が書いた」と判断できるならスパム・虚偽、「従業員名が書かれている」なら個人情報、「店舗と関係のない主張」なら関係のない内容、というように、投稿の一番の問題点にもっとも近い1つを選びます。複数当てはまる場合は、証拠を示しやすいものを選ぶと説明がぶれません。

報告と同時にオーナー返信を置く

報告の結果が出るまでの間も、その口コミは表示され続けます。閲覧者にとっては「店側が何も言っていない」状態が続くことになるので、返信を置いておく価値があります。

返信で書くこと・書かないこと

  • 書く:来店への感謝、確認した事実(日時・状況)、今後の改善点、直接の連絡先
  • 書かない:投稿者の人格への言及、「事実無根です」だけの一行、感情的な反論、来店記録がないと断定する表現

返信は投稿者ひとりに向けたものではなく、これから来店を検討している人が読むものです。冷静な返信が1本あるだけで、低評価そのものの影響は変わります。

返信は誰が書くか決めておく

現場の店長が感情のまま書いてしまうと、その返信自体が拡散する火種になります。「誰が下書きし、誰が確認して出すか」を先に決めておくと事故が減ります。

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報告が却下されたときの動き方

報告の結果は、投稿が消えるか、そのまま残るかのどちらかです。「審査した結果、ポリシー違反は確認されませんでした」という通知が来ることもあれば、何の連絡もないまま残り続けることもあります。ここで諦めるか、次の窓口に進むかで結果が変わります。

1. 同じ条項で出し直さない

まったく同じ内容で何度も報告しても、同じ判断が返ってくるだけです。落ちたということは「その条項では説明できていない」ということなので、別の切り口がないかを考えます。たとえばスパムで落ちたが、よく読むと従業員の名前が書かれている、といったケースです。

2. ビジネスプロフィールのサポートに連絡する

オーナー確認済みの店舗であれば、Googleビジネスプロフィールのヘルプから問い合わせ窓口にたどり着けます。ここでは自由に文章が書けるので、報告フォームでは伝えられなかった背景を説明できます。書くべきなのは、感情ではなく事実です。「該当口コミのURL」「どの条項に当たるか」「そう判断した根拠(同一人物による連続投稿の履歴、来店記録がないこと、名指しされた従業員名など)」を箇条書きで並べます。

3. 削除以外の手段に切り替える判断をする

2回目、3回目で状況が動かないなら、削除にこだわり続けるより、口コミ全体の見え方を整えるほうが効きます。実際に満足した来店者に投稿を促す、店舗情報や写真を充実させる、といった打ち手です。削除だけを追いかけて数か月を失うのが、いちばんもったいない結末です。

法的手段に進むかどうかの線引き

Googleへの報告はあくまでプラットフォームのルールにもとづく手続きで、法的な判断とは別物です。虚偽の事実を書かれて売上に実害が出ている、従業員が特定されて危険がある、といった段階になると、報告フォームでは扱えません。

どういう状態になったら弁護士に相談する段階なのかはサジェストの削除は弁護士に相談すべき?依頼を検討する4つのケースと相談前の準備で4つのケースに整理しています。判断の軸はサジェストでも口コミでも共通なので、迷ったらこちらを目安にしてください。相談する場合も、先に保存しておいたスクリーンショットと時系列のメモがそのまま資料になります。

架空の例で考える

たとえば「〇〇工業」という会社の店舗に、来店記録のないアカウントから「代金を持ち逃げされた」という投稿が入り、同じ文面が別の口コミサイトにも同時に現れたとします。これは店舗単体の口コミ対応ではなく、事実無根の内容が複数媒体に同時投稿された案件として扱うべきものです。Googleへの報告と並行して、専門家への相談を検討する場面になります。

口コミの前後で、検索候補も一緒に確認する

低評価の口コミが続いた店舗では、しばらくして地図検索やウェブ検索の検索候補(サジェスト)に、店名と一緒にネガティブな言葉が並び始めることがあります。多くの人が「店名 + 気になる言葉」で検索するようになると、その組み合わせ自体が候補として学習されるためです。

地図検索の候補はウェブ検索とは仕組みも窓口も違うので、詳しくはGoogleマップのサジェストに店名と変な言葉が並ぶ|地図検索の候補の仕組みと対処を参照してください。ウェブ検索側の候補について、自分でできる対処から業者に頼む場合までを一通り並べたのがサジェストの削除方法4つ|自分でできる対処と業者に頼む前の確認点です。

確認は月1回でいい

毎日見る必要はありません。店名・店名+地域名・法人名の3パターンを、月に1回ブラウザのシークレットモードで検索し、候補をメモしておく程度で十分です。変化に気づくのが早いほど、打てる手も多く残ります。手作業が続かない場合は、AccessSuggestのようにGoogle・Bing・Yahoo!の検索候補を毎日自動でチェックし、新しい候補が出たときだけ通知するツールを使う方法もあります。

すでにネガティブな候補が定着していて自社では動かせない場合は、成果報酬型のプランを用意しているサジェスト汚染対策サービスのような専門業者に相談するのも選択肢のひとつです。

よくある質問

報告してから結果が出るまでどのくらいかかりますか?

数日で結果が出ることもあれば、数週間動かないこともあり、一定していません。待っている間に催促の報告を重ねても早くはならないので、その時間はオーナー返信や他の口コミの充実に使ったほうが有効です。

星だけで本文のない低評価も報告できますか?

本文がない評価は、内容がない以上ポリシー違反を示しにくく、報告が通りにくい部類です。ただし短期間に同種の無言評価が集中しているなら、スパムとして状況をサポート窓口に説明する余地はあります。

従業員が個人的に報告しても効果はありますか?

報告自体は誰でも出せますが、店舗に有利にするために複数人で同じ投稿を一斉に報告するのは避けたほうが賢明です。組織的な操作と見なされると、店舗側の信用を損ないます。数を揃えるのではなく、条項に沿った説明を1本きちんと出すほうが結果につながります。

まとめ

  • Googleマップの口コミ削除は、Googleのポリシー条項に該当する場合だけ受け付けられる
  • 報告する前に、スクリーンショット・社内での事実確認・他媒体への波及確認の3つを済ませる
  • 報告フォームでは条項の選択がほぼすべて。投稿の一番の問題点に近い1つを選ぶ
  • 報告と並行してオーナー返信を置く。読むのは投稿者ではなく、これから来る客
  • 却下されたら同じ条項で出し直さず、別の条項かサポート窓口に切り替える
  • 実害が出ている段階なら、報告ではなく専門家への相談に切り替える
  • 口コミが荒れた時期は、検索候補にも変化が出ていないか合わせて確認する

本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、法的助言ではありません。個別の事案については弁護士にご相談ください。

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この記事を書いた人

三田 健司のアバター 三田 健司 株式会社アクセス・リンク 代表取締役 / 認定SEOコンサルタント

(社)全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。株式会社アクセス・リンク代表。10年以上にわたりSEOコンサルティングとホームページ制作に携わり、40業種・100サイト以上の改善に立ち会ってきました。

この仕事をしていると「検索結果に何が出ているか」で問い合わせの数がはっきり変わる場面に何度も出会います。なかでもサジェスト(検索候補)は、本人がいちばん見ていない場所です。取引先や求職者から指摘されて初めて気づく、という相談が実際に少なくありません。

指摘される前に自分で気づける仕組みがほしい。そこから AccessSuggest を作りました。このブログでは、サジェスト汚染や風評被害について「まず自分でできること」を、専門用語を避けて書いていきます。

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