Googleで社名を検索したとき、画面の右側(スマートフォンでは上部)に出る会社情報のカードに、間違った住所や古い電話番号が載っている——このナレッジパネルの誤情報は、オーナー確認を済ませたうえで修正提案を出すことで直せます。悪口を書かれたわけではないので、削除依頼や弁護士相談とはまったく別の手続きです。
この記事では、google ナレッジパネル 修正の具体的な操作手順を、オーナー確認から修正提案の出し方、反映されないときの見直し先まで順番に説明します。専門知識は不要で、ほとんどの作業は自社で完結します。
Googleのナレッジパネルとは?検索結果に出る会社情報カードの正体
ナレッジパネルとは、Googleが「この検索語はこの組織・人物・場所のことだ」と判断したときに、検索結果のわきに表示する情報カードのことです。社名で検索したときにロゴ・設立年・所在地・公式サイトへのリンクなどがまとまって出てくる、あの四角い枠がそれにあたります。
ナレッジパネルと「お店情報」は別のもの
- ナレッジパネル…企業・団体・人物などの「実体」についての情報カード。Googleがウェブ上の複数の情報源から自動で組み立てる。
- ビジネスプロフィール(お店情報)…実店舗や事業所についての情報枠。営業時間・経路案内・口コミ・写真が並び、事業者本人が管理画面から編集できる。
店舗をお持ちの会社では、この2つが同時に、あるいはどちらか一方だけ表示されます。どちらの枠に誤情報が出ているかで直し方が変わるので、まずはここを見分けるところから始めます。
情報はどこから集められているのか
中身は、自社サイト・業界データベース・公的機関の公開情報・ニュース記事など、複数の情報源をGoogleが突き合わせて組み立てています。つまりパネルを直接書き換えるというより、Googleが参照している情報のほうを正す作業に近いものです。ここを理解しておくと、後述する「直したのにまた戻る」現象の理由も腑に落ちます。
ナレッジパネルの誤情報は「悪評」とは別問題として扱う
検索結果まわりのトラブルというと、悪意ある書き込みや低評価の口コミを思い浮かべがちです。しかしナレッジパネルの問題の多くは、誰かが会社を貶めようとした結果ではなく、単純にデータが古い・取り違えられていることが原因です。対応の性質がまったく違うので、最初に切り分けておきましょう。
誤情報でよくある5つのパターン
- 移転前の住所が残っている…古い住所を載せた外部サイトが多く、そちらが優先されている。
- 電話番号が古い、または別拠点のもの…代表番号の変更後、支店の番号が拾われている。
- 同名・類似名の会社と混ざっている…架空の「〇〇工業株式会社」が全国に複数あるような場合に起きる。
- 旧社名や廃止したサービス名が出ている…社名変更前の表記が残っている。
- 営業時間・定休日が実態と合っていない…第三者の投稿や古い予約サイトの記載が反映されている。
誤情報を放置すると起きること
住所や電話番号の誤りは、そのまま「連絡がつかない会社」という印象につながります。取引先の担当者は商談前にほぼ確実に社名を検索し、その際に見ているのはナレッジパネルのような要約枠であることが少なくありません(会社の評判はネットでどこまで調べられる?取引先が見ている5つの場所)。
なお「自社サイトが検索1位に出てこない」という順位そのものの悩みは別の課題で、社名で検索して自社サイトが1位に出ないときの対処|4つの原因と直し方で扱っています。この記事は、あくまで表示されている情報そのものを正す手順に絞ります。
【手順1】自社のナレッジパネル・お店情報の現状を確認する

修正申請を出す前に、「いま何が、どの枠に、どう出ているか」を正確に把握します。ここを飛ばすと、直すべき場所を間違えて時間を無駄にします。
スマートフォンとパソコンの両方で見る
ナレッジパネルは端末によって表示位置も項目数も変わります。パソコンでは右側に大きく出る一方、スマートフォンでは検索結果の上部に圧縮され、一部の項目が省略されます。両方で確認し、それぞれ画面を保存しておきましょう。ログイン状態や閲覧履歴でも見え方が変わるため、シークレットウィンドウ(履歴を残さない閲覧モード)でも確認してください。
確認する検索語と、記録の残し方
- 正式社名(「株式会社」を含む表記/含まない表記の両方)
- 屋号・ブランド名・店舗名
- 店舗名+地域名(「〇〇店 △△市」など)
- 代表者名(個人名でパネルが出る場合がある)
そのうえで、誤っている項目を「項目名・現在の表示・正しい内容・根拠になる資料」の4列でメモにまとめます。修正提案では根拠を求められる場面があるので、登記事項証明書や公式サイトの該当ページなど、あとから提示できるものを先に揃えておくと後戻りがありません。この作業を定期業務にしておくと誤情報の発見も早くなります。型は会社のエゴサーチのやり方|自社の評判チェックを仕組み化する7ステップにまとめてあります。
【手順2】オーナー確認(本人確認)を済ませる
オーナー確認とは、「このナレッジパネルやお店情報は、確かにこの会社の関係者が管理している」とGoogleに認めてもらう手続きです。これを済ませているかどうかで、修正が通る速さも編集できる範囲も変わります。誤情報を直したいなら、まずここです。
ナレッジパネル側:所有権を申請する
自社のナレッジパネルが表示された状態でGoogleアカウントにログインすると、パネルの下部に所有権を証明するための案内が出ることがあります。そこから進むと、公式サイトの管理権限や公式SNSアカウントを使った本人確認を求められます。
前提は、自社サイトと公式SNSが、そのパネルの公式な発信元としてGoogleに認識されていることです。運営者情報が薄いサイトはここでつまずきやすいので、会社概要・運営者情報の充実が信頼につながる理由|風評リスクを下げる書き方を参考に会社概要ページを先に整えておくと通りやすくなります。
ビジネスプロフィール側:オーナー確認を受ける
店舗情報のほうは、Googleビジネスプロフィールでオーナー確認を行います。確認方法は業種や登録状況に応じて、ハガキの郵送・電話・メール・動画などから指定され、自分で選べるとは限りません。ハガキの場合は届くまで日数がかかるので、誤情報を見つけたらこの申請だけでも早めに出しておくのが得策です。
すでに他の誰かが管理していた場合
「すでに別のアカウントが管理しています」と表示されることがあります。多くは退職した担当者、以前依頼した制作会社、登録代行業者のアカウントです。この場合はアクセス権のリクエストを送り、現管理者の応答を待ちます。一定期間応答がなければ、こちらに権限が移る流れです。社内で窓口が決まっていないとここで止まるので、担当を先に決めておく考え方は会社への誹謗中傷の対応|社内でまず決めておくべき5つのルールが参考になります。
【手順3】google ナレッジパネル 修正の提案を出す

オーナー確認済みの場合:変更を提案する
所有権が認められると、パネル上に編集用の導線が現れます。項目ごとに「変更を提案」という形で申請でき、ロゴ画像・公式サイトのURL・SNSアカウントの紐づけなどが対象になります。提案時は次の点を押さえてください。
- 一度に多数の項目を変えず、重要な誤りから1〜2項目ずつ提案する
- 正しい情報が載っている自社ページのURLを、根拠として一緒に示す
- 自社サイト側の表記を、提案する内容と完全に一致させてから出す
3つ目が抜けがちです。自社サイトに古い住所が残ったまま「住所が間違っている」と提案しても、Googleから見れば情報源のほうが古いままなので、判断材料になりません。
オーナー確認前でもできる「フィードバック」
所有権の申請が通る前でも、パネルの端にある「フィードバック」から誤りを報告できます。一般ユーザーとしての報告なので確実性は下がりますが、すでに存在しない事業所が載っているといった明らかな事実誤認なら、オーナー確認の申請と並行して送っておく価値はあります。
提案が反映されなかったときの動き方
- 自社サイトの該当情報を修正し、更新日を明確にする
- 外部サイトに残っている古い情報を洗い出し、各サイトに更新を依頼する
- 1〜2週間ほど間を空けて、同じ内容をもう一度提案する
- それでも変わらない場合は、ビジネスプロフィールのヘルプ窓口から問い合わせる
提案の文面は、感情を交えず事実だけを短く書くのが通りやすくなります。「間違っていて迷惑している」ではなく、「登記上の所在地は〇〇であり、公式サイトの会社概要ページにも同じ記載がある」という形です。
【手順4】Googleビジネスプロフィール側のお店情報を直す
店舗や事業所をお持ちなら、こちらの修正のほうが即効性があります。オーナー確認さえ済んでいれば、管理画面から自分で編集できるためです。
名称・住所・電話番号を1文字単位でそろえる
名称・住所・電話番号の3点セットは、頭文字をとってNAP(ナップ)と呼ばれます。この3つが自社サイト・ビジネスプロフィール・各種の掲載サイトで完全に一致していると、Googleが同一の事業者だと判断しやすくなります。ビル名の有無、丁目・番地のハイフン表記、全角と半角、「(株)」と「株式会社」の使い分けまで統一してください。細かく感じますが、表記のゆれが混同の原因になっているケースは珍しくありません。
営業時間・臨時休業は先回りで入れる
年末年始やお盆の臨時休業は、事前に特別営業時間として登録しておきます。「開いていると表示されていたのに閉まっていた」という体験は、そのまま低評価の口コミにつながります。誤情報の修正が、結果として口コミ対策にもなります。
ユーザーからの「修正案」が勝手に反映されたとき
ビジネスプロフィールには、一般の利用者が情報の修正を提案できる仕組みがあります。善意の投稿が多いものの、勘違いによる誤った変更が反映されることもあります。オーナー確認を済ませていれば変更時に通知が届くので、気づいたら管理画面から正しい内容に戻してください。ここでも、オーナー確認を先に済ませておく意味が出てきます。
なお、事実と異なる口コミへの対応は情報の修正とは別の手続きです。手順はGoogleマップの口コミを削除依頼する手順|低評価が消えないときの動き方にまとめています。
申請から反映までにかかる時間の考え方

申請を出したその日に直ることもあれば、しばらく変わらないこともあります。反映の速さは項目や情報源の状況で変わるため、一律の目安はありません。数日から数週間の幅で考え、短期間に同じ提案を繰り返し送らないほうが無難です。待っている間はパネルのスクリーンショットを週に一度取っておくと、どの項目がいつ変わったかを後から説明できます。検索結果の表示が切り替わるまでの時間感覚は、サジェストの反映期間はどのくらい?出るまで・消えるまでの目安の考え方も参考になります。
誤情報が繰り返し戻ってくるときに見直す情報源
自社サイトを「一次情報」として整える
Googleが最も信頼しやすい情報源は、その会社の公式サイトです。会社概要ページに、正式名称・所在地・電話番号・設立年・代表者名・事業内容を、画像ではなくテキストで記載してください。構造化データ(検索エンジンに情報の意味を伝えるための記述形式)で組織情報を明示しておくと、読み取りの精度がさらに上がります。
外部に残った古い情報を消していく
誤情報が何度も戻ってくる場合、たいていは外部のどこかに古い情報が生き残っています。次のような場所を確認します。
- 業界団体・商工会議所の会員名簿ページ
- 求人サイト、掲載期限の切れた広告ページ
- 電話帳系・地域情報系のポータルサイト
- 取引先サイトの「導入企業一覧」など
- 過去に配信したプレスリリースの掲載ページ
各サイトの問い合わせ窓口から、新しい情報を添えて更新を依頼します。地道ですが、ここを潰さないかぎり同じ誤りが再表示され続けます。正しい情報を自社発信で新しく積み上げる方法は、プレスリリースの効果は中小企業にもある?検索結果を自社発信で埋める方法もあわせてどうぞ。
誤情報の修正とあわせて見ておきたい検索の見え方

パネルだけきれいになっても、同じ画面の別の場所に気になる表示が残っていては意味が薄れます。ここまで手を入れる段階まで来たなら、社名で検索したときの画面全体を一度見直しておくと効率的です。
検索窓の候補まで含めて確認する
検索窓に社名を入れた時点で表示される候補(サジェスト)は、パネルよりも先に目に入ります。調べ方はサジェストの調べ方|自社名の検索候補を自分で調べる3エンジン手順にまとめてあります。地図アプリ内の検索候補はウェブ検索とは別に動くので、店舗をお持ちならGoogleマップのサジェストに店名と変な言葉が並ぶ|地図検索の候補の仕組みと対処もご確認ください。
候補に事実と異なる言葉が並んでいて、自社での対応だけでは動かない場合は、成果報酬型を含めた対策サービスに相談するという選択肢もあります(サジェスト汚染対策)。ただし、まずは本記事の手順で直せる範囲を片づけてからで十分です。
画面全体を整える順番
優先順位をつけるなら、①公式サイトの情報を正す → ②ナレッジパネル・お店情報を正す → ③検索候補や関連表示を確認する、の順です。①を飛ばして②③に手を付けても、情報源が古いままなので元に戻ってしまいます。この全体像はブランドを検索で守る方法|指名検索の見え方を整える3つの手順で整理しています。
よくある質問
ナレッジパネル自体を消してもらうことはできますか?
パネルの表示・非表示はGoogleの判断によるもので、事業者側から消す仕組みは用意されていません。現実的な対応は「消す」ではなく「正しい内容に整える」方向です。不正確なまま残るより、正確な情報で埋めたほうが検索した人に与える印象もよくなります。
同名の別会社と情報が混ざっています。どうすれば分かれますか?
自社を他社と区別できる情報を増やすのが基本の対処です。所在地・設立年・代表者名・事業内容・公式SNSを自社サイトに明記し、社名と地域名をセットにした表記を各所でそろえます。Googleが両社を別の実体として認識できる材料を用意することが、遠回りに見えて確実です。
修正を業者に頼んだほうが早いですか?
オーナー確認さえ通れば、自社でできる作業がほとんどです。まずは本記事の手順1〜4を試してください。そのうえで、同名他社との混同が根深い、外部サイトが多すぎて手が回らないといった場合に外部の力を借りるか検討する、という順番が無駄がありません。
まとめ
- ナレッジパネル(企業情報)とビジネスプロフィール(お店情報)は別の枠。どちらの誤りかをまず見分ける
- スマートフォン・パソコン・シークレットウィンドウの3通りで現状を確認し、記録を残す
- オーナー確認(本人確認)が、修正の速さと編集できる範囲を決める
- 修正提案は事実だけを短く、根拠となる自社ページのURLを添えて、重要な項目から少しずつ
- 自社サイトの情報を先に正し、外部に残った古い情報を潰さないと、誤情報は戻ってくる
今日できることは、シークレットウィンドウで自社名を検索し、パネルの記載を1項目ずつ照合してみることです。そこで見つかった誤りの数が、そのまま着手すべき作業量になります。
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